蝉が 盛んに鳴くようになった。
蝉の脱皮する姿は 最近見ることが 無くなったが
木の高い所で 脱皮し抜け殻が残っているのだろう。
小さい頃 セミやカマキリや アゲハ蝶などが さなぎから脱皮する瞬間を
見る機会が多かった。
不思議なものを見るように 夢中になって 観察したものだ。
あのかたい殻から 真っ白い色や少し緑がかった生物が 時間をかけて
抜け出していく様子は 本当に子どもにとって感動しかない。
ジーっと見ていると どんどん抜け出し 上下左右に身体を小刻みに動かしながら
殻から出てくる。
そして 濡れた感じが乾くまで その場で動かずにおり その間に
羽や触覚や 足などが しっかり色つき 成虫になっていく。
気付くと いつの間にか飛んで行って いなくなっているのだ。
美しく 変身する様子は 人間も同じだが 神秘さの上から言えば
昆虫の方が自然である。
最近見ることのできない昆虫の変身を また目にしたいものだ。
(2024・7・14)
野外に出ると この夏初めて蝉の鳴くのを聞いた。
雨天や曇天が続いているのだが やはり夏の季節になったからだろう。
ベランダに 鳩よけにの網が張ってあるのだが たまに蝉が止まっていて
炎天下の時に 何匹も寄ってきて 泣き続けている時がある。
孫が遊びに来た時 セミの抜け殻を見て 珍しさと恐ろしさで
固まっていたことを思い出す。
慣れている子供は 大丈夫だが 都会に育った子供は 見たことのない事柄に
驚き過ぎるのだろう。
虫が変身しながら 育っていくのは 神秘的な面白さがあり
小さい頃からそういう神秘的な不思議体験を たくさんしておいた方がいいと思う。
動物だけでなく 植物も育っていく過程や 花がついたり 開いたりする様子や
枯れていく様子など 常に観察する体験を持つことで 創作意欲もわき
自然の面白さを知ることが出来る。
保育園では どのクラスも 植物や野菜などを育て オタマジャクシから 蛙になる様子を
水槽でみせている。
冬の間 生き物のいなかった水槽が 春には小さな魚が育っていて 不思議に思った。
生き物の不思議は 人間にも言えることだ。
いろんな体験が 人を育てていく。
私も 変身していきたいと思う。
2025・7・16